GWの名勝負 天皇賞

天皇賞といえば、普段競馬を見ない人でも知ってるレース名だと思います。今回で数えること157回目を迎えます。回数を見ると江戸時代からの伝統なのかと思うかも知れませんが、天皇賞は春と秋に年2回開催されます。その年2回の天皇賞、春は京都競馬場の3200m、秋は東京競馬場の2000mで施行されるので、全く性質の違うレースです。春と秋を連覇するのはスーパーホースの領域でないと難しいです。まして今は距離体系が整備され、馬の適性に合わせたレース選択が確立されたので、両方のレースにチャレンジする事自体少なくなりました。
先日、その春と秋の天皇賞を1999年に連覇したスペシャルウィークが亡くなったという訃報がありました。春はセイウンスカイ、メジロブライトと3強を形成して挑み、終わってみるとライバル2頭に決定的な内容で完勝という内容でした。秋は前哨戦で意外な大敗を喫し、馬の状態も良くないと見られて4番人気に甘んじましたが、レースでは強いスペシャルウィークを取り戻し、強さを信じていたファンにとっては思わぬ高配当のプレゼントのおまけまでついて喜んだ事だと思います。武豊騎手に初めてのダービー制覇をもたらした馬でもあり、一つの時代を築いていきました。
春の天皇賞は陸上に例えればマラソンレースです。時代の盟主を決めるレースに相応しい名勝負がいくつもありました。個人的には、長距離のレースは好きです。予想も適性やら展開やらあれこれ考えますし、3000m以上のレースは数が少ないので、想像力を勝手に膨らませて予想します。以前は長距離戦でそこそこの配当を取ったりもしましたが、最近はサッパリです

ただ最近は時代が2000m前後の中距離のスピードを求めている傾向にあり、長距離は時代から取り残されている傾向にあります。GⅠレースと呼ばれる大レースは、繁殖馬を選定する意味合いもあるので、時代から取り残された長距離の春の天皇賞を勝ったところで繁殖馬としての価値は上がっていきません。更に路線体系が整備された事や、海外遠征に活路を求める傾向が強くなった事で、春の天皇賞に限らずトップクラスの馬が集結しづらくなっています。
今回は大魔神佐々木主浩氏の所有するシュヴァルグランが人気の中心でしょう。ただ、敢えて距離が適性より短いのに参戦した2000mの大阪杯の大敗はいくらなんでも負けすぎのような気はします。他の馬も一長一短で力差はなく、難しいです。見応えのある好レースを期待したいです。

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